株式会社ライフ 代表インタビュー 後編
「環境と福祉」の両面から
日々の生命と暮らしの営みを支えたい
ウェルフェア事業部~自社による消毒・整備を強みに
- 滋賀県内の他の事業者の多くは自社レンタルを行っていませんが、自社レンタルにこだわるのはなぜですか?
福祉用具のレンタルには、レンタル用品卸業者から借りた用具を利用者様に再レンタルする業態もあって、確かに多くの事業者は再レンタル方式を選択していますね。仕入れの初期費用がかからず、在庫を抱えるリスクも低く、消毒、保管などメンテナンスに関わる費用も大きく抑えることができるからです。
それでもライフが主に自社レンタルを選択する理由は、サービスの向上とお客様の利益のためにほかなりません。自社倉庫に在庫を有しているため、お客様のご要望に応じて、必要な用具を即日お届けできます。自社で所有する製品だからこそ、スタッフも製品知識を深めやすく、より良いご提案が可能になる面もあるでしょう。製品の改善提案や、日々の営業を通じて耳にするお客様の声などを、直接、メーカーに伝えられることも利点です。
- 返却された福祉用品のメンテナンスを、自社工場で担うことは大きな強みですね。
自分が借りることを想像してみるとよく分かると思いますが、ニオイや汚れって、利用者様にとっては看過できないところでしょう?利用者様の満足、安心、信頼に直結する工程だからこそ、メンテナンスは他社任せにせず、自社管理下に置くべきだと私は思います。
あるとき、関東のレンタル事業者様が当社工場に見学にいらして、レンタルベッドの仕上がりについて「これは新製品ですか?」と尋ねられたことがあるんですよ。当社がメンテナンスとクリーニングにおける確かなノウハウを持ち、また徹底して実践していることのあらわれです。
メディカル事業部~人生の最後は、わが家での看取りを
- 日本では施設介護が主流で、在宅での介護や看護はまだ一般的ではありませんが・・・。
福祉先進国の北欧では、すでに在宅介護が本流になって久しいのですが、日本はまだまだ及びませんね。微力ではありますが、ライフでは滋賀県内で医療施設から退院・退所された要介護者を、介護区分による分け隔てなく、可能な限り受け入れるようにしています。
また、訪問看護のほうは医師の指示に基づき、患者様への医療行為や介護をご家庭で行うものです。これに関しても、患者様やご家族だけでなく、地域のドクターからも信頼のお言葉を寄せていただいています。
- 介護、看護、いずれも細やかな対応が求められる仕事ですが、どんな方が在籍されているのでしょうか?
当社のケアマネージャーたちは、それぞれ保健師、看護師、歯科衛生士、介護福祉士などの有資格者でもあり、各人の専門性が異なります。細かくミーティングの機会を設けて各ケースの課題を共有し、互いのノウハウを借りながら、事業所全体としてケアに当たっているんです。これは、利用者様側はもちろん、日々、重い責任を背負って働くケアマネージャー自身にとっても心強い点でしょう。
訪問看護師も同様に、訪問看護ケアのノウハウを身に付けてきた経験豊かなプロフェッショナルです。当社では、ケアマネージャー、訪問看護師、それから福祉用具の担当者との連携がとりやすく、ひとりの利用者の方を多方面から支える体制ができています。
高齢化社会の到来によって、要支援・要介護者の増加に対応していくことは社会全体の使命となりつつあります。一方で、介護と看護の現場というものは、利用者様の住み慣れた地域に根差し、地域とのつながりを保ち、利用者ご本人のできることや良さを生かすような、地道で目立たない、地に足のついた支援こそが求められるものです。
株式会社ライフ、今後の展望
- 将来の展望について聞かせてください。
地道な仕事を、お役に立てる範囲で、力まず、粛々と継続していける会社にライフを育てることが、私の理想でもあります。各事業を通じて、地域の皆様の「環境と福祉」を支えることができれば、これに勝る喜びはありません。
株式会社ライフは、私たちの仕事観に共感し、それぞれの得意なことや強みを生かしながら、お客様の支えとなって歩んでいける人材を求めています。私たちとともに、地域のよりよい「環境と福祉」の実現を目指してくださる方のご応募を、心からお待ちしています。
株式会社ライフ 代表取締役 田中薫